美鏡神社

とある地方にある、小さな神社。

歴史は古いが、分社などはなく、この地を守る、氏神として奉られています。
その効能は、一家和楽、交通安全、厄除け、安産成就など、自身の身や親類縁者、友人まで、「守ってくれる」神様です。

祭器は鏡で、祭神は、真っ白で赤い目をした、とてもきれいなへび。
(「かが」も「み(巳)」も、どちらも蛇の別名。美しい鏡という字は、後からつけた名前。言霊の一種です)

今回は、この神社にまつわる話をしてみたいと思います。



1、 神社の創生

2、白蛇の妖神(正史)

3、白蛇のかがみ様(民間伝承)


2と3は、同じ話ではありますが、作者が違うだけで、内容が大きく変わってきます。
その作者とは、もちろん「国」「地元民」です。。

朝廷側から見た「敵としての美鏡神社」
地元の民から見た「朝廷から守ってくれる守護神」

そして、「正史」「民間伝承」とあるように

勝利者の「正しい歴史」
敗者の「悪の歴史」
と言い換えても、間違いではありません。

勝った方が正義。
負けたものは悪。

今までの歴史書はまさにこの構図なのです。

しかし、地元の民からしてみれば、朝廷など、自身らの住むべき村に、土足で入り込み、
長年親しんだ文化を踏み躙る、「悪」以外の何者でもありません。

それらがすべてでは、ありませんが、そうした立場の違いを見比べてみてください。


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※この物語はフィクションです。実際に同名の人物、建物があったとしても、この物語とは、何の関係もありません。


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